特設
2025.02.12
南極日記2/11(65)
今日はレグ1最後の海洋観測がありました。
写真は65次隊が海底に設置した海底圧力計です。
南極地域観測隊では、2004年からSt.BPという昭和基地から250km離れた地点の水深4000m程度に、この自己浮上式の海底圧力計を設置しています。
66次隊でも、往路で設置をしました。
今日は1年前に設置した海底圧力計を引き上げました。
実は、この海底圧力計は地震大国日本の近海にたくさん設置されています。海底の圧力を計測することで、地殻変動の様子を知り、防災や減災に役立てようとしています。
近年の地球規模の変動を理解するためには、海水が水温上昇で膨らんで水位が上がっているのか、氷が溶けて海水が増えているのかを観測し、区別することがとても重要になってきました。
こうしたことから、1971年からは昭和基地の西の浦の海底に水圧式の験潮儀を設置し、潮位観測を行っています。
西の浦での沿岸域と、St.BPでの外洋域の観測をセットで行うことで、南極の海での海水の環境や地殻の変動について解明することが期待されています。
2025年2月11日 しらせより