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南極日記(7)

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2024.12.13

南極日記(7)

 今日は東経110度、南緯50度で観測しました。プランクトンの色が、昨日とは全く違い、緯度5度の差で生物の生息の違いをはっきり感じています。実は、プランクトンの採取は写真の網を使って行っていますが、昨日から、それとは別にCPRという魚のような形をした装置も投入してプランクトンを採取しています。  網とCPRの違いは何かというと、網はピンポイントで深い場所まで採取できること、CPRは船尾に取り付け、船に引きずられる形なので海面付近に限定されるものの、船が移動している間のプランクトンの生息分布が分かるという特長があります。しかもCPRは100年近く前に開発されたもので、長い間、観測に使われているそうです。  海洋観測中に、ミズナギドリが2羽、仲良く飛んでいるのを見ました。オーストラリアを離れてから、しばらくは鳥の姿を見ませんでしたが、この先、プランクトンが多くなるにつれ、鳥も増えてくるそうです。おそらくプランクトンの種類の変化に伴い、鳥の種類も変わっていくのかなと楽しみにしています。  そして、今日は金曜日。毎週金曜日のランチはカレーライスです。カレーはカレーでも、毎回、違うカレーで今日はチキンカレーです。 地図は、現地時間12:05のしらせの位置です。

南極日記(6)

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2024.12.13

南極日記(6)

 今日は東経110度、南緯45度地点で、2回目の海洋観測を行いました。  写真のように、採取したプランクトンの色が昨日と全く違いびっくりしました。  また、今日はArgoフロートとオーストラリア気象局から依頼されたブイの投入がありました。Argoフロートとは、写真の黄色いロケットのような形をしているもので、水深2000mまでの水質等を測定できる機械です。  これを写真のように箱に入れて、海に投入します。  この機械には、バッテリーとセンサーがついていて、海水の塩分や温度等の水質を調べ、衛星回線を通じて、その結果が送られてくる仕組みになっています。  今、世界中の国で、海の状況をくまなく調べるために、このような装置を投入し、データの共有をしているそうです、毎年、しらせから、この機械を投入しているそうです。  投入した機械は寿命が3~4年で、寿命が尽き海に浮かんでいるものは、見つけた船が回収しているそうです。このほか、海上保安庁による海底地形調査について取材してきました。  しらせの船底に搭載したマルチビーム音響測深機により、水深7000mまで、海底の様子を調べているそうです。  海図という海の地形図を作成するにあたり、まだ海底の地形が解明されていない場所を調べ、より詳しい海図の作成に役立てるそうです。  今、2030年までに世界中の海底の地形を明確にしようとする計画が進行しているとのことでした。  改めて、海については、まだまだ未知なことが多いんだなぁと感じました。  そして、皆さんの一番の関心事でしょうか?今日の晩ご飯は太刀魚の唐揚げでした。  地図は、現地時間の12/12 19:45のしらせの位置です。

南極日記(5)

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2024.12.12

南極日記(5)

 昨日までは日本との時差は-1時間でしたが、今日から-2時間となりました。  しらせの中に設置してある時計は、午前0時になった途端午後11時まで針が逆行します。  この先、15度ずつ西に移動するたびに、-1時間ずつ時差が変わっていきます。 今日から午前中に海洋観測がスタートしました。観測の内容については1/23の南極授業でも取り上げますが、東経110度上の南緯40度~60度まで緯度5度刻みで海水やプランクトンを採取して、水質や生態の様子を調べます。  この観測は30年以上前から、毎年、同じポイントで行っています。  そして、今日の晩ご飯にはワタリガニで出汁をとったかに汁が出ました。さらにサプライズで食後にアイスも出ました。アイスは週に1回のお楽しみです。  昨夜22時頃、艦橋に登っていました。南極はすでに白夜ですが、しらせが今、いる場所より南の方が日が沈むのが遅いことからか、水平線がオレンジ色になっています。  写真の青い光は、しらせが発しているライトです。とても幻想的な景色でした。  今のところ、船酔いすることもなく元気ですが、一日一日寒くなっています。今日は海洋観測のため、甲板に出た時はダウンを着たほどです。  地図は、12/11の午後7時25分のしらせの位置です。

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